top of page

微 晶 本

    季刊・銀花 1978年第34号で、塚本は、"珠粒本懷胎記"と題する、比較的長い文を寄せてゐる。この中で、"珠粒本"と名づけた小型の肉筆折り本八帖と印刷本一冊を紹介した。一方、伊吹文庫では、このほぼ3年前に、"微晶本"といふ名で、小型本を2部制作してをり、さらに珠粒本が刊行された際に、「柘榴」の抜き刷りの一部を入手し、これを基に、2冊制作したが、質・量とも、珠粒本には、遥かに及ばない。あと、2,3點以上は制作したいが、一年以上はかかるだらう。                                             2015/3/25

    下の2冊は「空蝉昇天」から2篇、上の2冊は「柘榴」から2篇を古い生地見本を使つて制作したもの。前者は化粧斷ちを誤つたためにやむなく反故にしたものから、後者は讓られた抜き刷りから、各各製本した。「空蝉昇天」からの2冊は、珠粒本に先立つこと3年であるが、2冊では、お話にならない。

    

「紅彩和音」の私装本。文庫本サイズであり、微晶本に含めたい。

bottom of page